(仮訳)ヒトに日和見感染を引き起こすChaetomium属類似菌:極限環境耐性への役割の可能性
Ahmed, SA. et al., 2016. Chaetomium-like fungi causing opportunistic infections in humans: a possible role for extremotolerance. Fungal Diversity. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s13225-015-0338-5 [Accessed January 20, 2017].
【R3-03678】2017/01/20投稿

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3行まとめ

インドおよびクウェートからChaetomium anamorphosumSubramaniula asteroidesS. obscuraの計3新種を記載した。
C. anamorphosumは腹膜炎を起こした腎移植患者の腹腔液から分離され、S. asteroidesは眼の傷からの感染との強い関連が示唆された。
これらの菌はいずれもPapulaspora属類似の構造を形成することから、その属に誤同定されていた。
Kuwait

(新種)

Chaetomium anamorphosum S.A. Ahmed, Z.U. Khan, X. Wang & de Hoog
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【よく似た種との区別】
Papulaspora nishigaharanas
フィアロ型分生子を形成する
褐色厚壁の細胞が集まりをなす
Chaetomium irregulare
ITS+nrLSUおよびEF1-α+rpb1+rpb2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり最適生長温度が33-36°Cではなく30°C
本種と異なり40°Cでの生長が乏しい
ITS+nrLSUおよびEF1-α+rpb1+rpb2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chaetomium fusisporum
ITS+nrLSUおよびEF1-α+rpb1+rpb2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
ITS+nrLSUおよびEF1-α+rpb1+rpb2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chaetomium rectangulare
アナモルフの形態が類似している
Chennai, India

(新種)

Subramaniula asteroides S.A. Ahmed, Z.U. Khan, X. Wang & de Hoog
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【よく似た種との区別】
Subramaniula asteroides
肉眼的形態が類似している
顕微鏡的形態が類似している
最小生長温度が6°C
40°C以上でも非常に盛んに生長する
ITS+nrLSUおよびEF1-α+rpb1+rpb2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドなどではなくクウェートなどに分布する
本種より細胞の塊が褐色を帯びる
本種より細胞の塊が丸い
本種より菌糸の幅が広い
本種と異なり菌糸に疣状の突起を有する
ITS+nrLSUおよびEF1-α+rpb1+rpb2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Kuwait

(新種)

Subramaniula obscura S.A. Ahmed, Z.U. Khan, X. Wang & de Hoog
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Subramaniula thielavioides
ITS+nrLSUおよびEF1-α+rpb1+rpb2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりクウェートではなくインドなどに分布する
本種と異なり糞から分離される
ITS+nrLSUおよびEF1-α+rpb1+rpb2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chaetomium cuniculorum
形態的に類似している(当初この種に同定された)
ITS+nrLSUおよびEF1-α+rpb1+rpb2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり糞から分離される
ITS+nrLSUおよびEF1-α+rpb1+rpb2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域の類似度97%)
Subramaniula asteroides
肉眼的形態が類似している
顕微鏡的形態が類似している
最小生長温度が6°C
40°C以上でも非常に盛んに生長する
ITS+nrLSUおよびEF1-α+rpb1+rpb2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりクウェートなどではなくインドなどに分布する
本種ほど細胞の塊が褐色を帯びない
本種ほど細胞の塊が丸くない
本種より菌糸の幅が狭い
本種と異なり菌糸に疣状の突起を有するという特徴を欠く
ITS+nrLSUおよびEF1-α+rpb1+rpb2+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される